DLSSとDSRとNISとDLDSR

注意・解説記事ではありません!

 NVidia GeForce Driver 511.23がリリースされ、DLDSR(でぃーぷらーにんぐ・だいなみっく・すーぱー・れぞりゅーしょん)機能が使えるようになった。

以前からDSR機能というのが使えていましたが、RTXに搭載されているテンソルコアを使ったAI推論により少ない負荷で同等の画質を得られるようになった…、という事らしい。

似ているようで全然違う色んな機能が、ここ何年かで一気に追加されたのでいざ使おうとしてもどれがどれだっけ?という事になりがちなので、自分なりに整理してみる。

まず、DLSSに関して言えば、何も考える必要はないと言えるだろう。ゲーム側で対応していなければ使えない機能だから、ユーザー側でできるのは有効にするかどうかだけ。

簡単に言えば軽いアンチエイリアスなので、フレームレートが最優先という場合だけ無効にするという感じだろうか?

DSRとDLDSRは、比較的軽いゲームをより高画質で遊びたい、とか、低解像度のディスプレイを使っていてGPUパワーが余ってるって時に使えるかもしれない。

アンチエイリアスは斜め線のギザギザを滑らかにするだけだが、DSRはディスプレイの解像度よりもはるかに大きなサイズで描画してディスプレイに合わせて縮小するので、解像感で言えばDSRの方がはるかによくなるし、基本的にはゲーム側の対応は必要ないというのがメリットになる。

RTXを使ってるならDLDSR、それ以外はDSRということになるので、その点では悩む必要がない。

デメリットとしては、UIの表示が小さくなってしまうのと、設定がいまいちわかりづらい点だ。

アンチエイリアスなどと比べても負荷がはるかに高くなってしまうのも問題だったが、DLDSRの登場で負荷の問題はほぼ解決したようだ。

NISは、低解像度のゲームを高解像度のディスプレイで表示させる機能だ。コンパネではイメージスケーリングと表示されている。

それって普通の機能なのでは?と思いがちだが、例えば4Kのディスプレイを使っている時に720pのゲームをフルスクリーンで表示すると、当然1280x720の画面モードになってしまい、すごく大きなドットで表示されることになる。(ゲームの1ドットが縦横3倍の大きさになってしまう。)

そこで、ゲーム側から見える解像度は720pのままだが、実際はリアルタイムで4Kに滑らかに引き延ばして4Kの画面モードで表示させるのがNISの機能という事になる。

いわゆる超解像と呼ばれる技術に分類されると思うが、所詮は存在しないデータから補完してくるのでDSRと比べると画質は落ちる、というか不自然になってしまうのは仕方がない所か。(ガクガクの画像よりははるかにマシだが。)

応用として、ディスプレイの解像度に比べてGPUが非力の場合に、重いゲームを低解像度に設定して負荷を下げ、ネイティブの解像度(に近い画質)かつ高フレームレートで表示させるという事もできるようだ。個人的にはそこまでする必要を感じないが。

DSRとNISの棲み分けはどう行うか、というのが若干わかりにくい感じだが、ゲームの設定で解像度をある程度自由に設定できる場合はDSR、固定の解像度しかなくディスプレイのネイティブ解像度に届かない場合はNISを使うことになるだろう。

・・・と、詳しく解説するわけでもなくここまで長々書いてきたのはなぜか。

DLSSはともかく、DSRとNISというのは過去のゲームで有効な機能なのだが、Nvidiaは過去のゲームを切り捨ててきた会社なのである。(他にも3DVisionとか、20シリーズにRisizableBARを与えないとか・・・。)

AMDと対抗するためならあっさり掌を返すというのはいったいどういう了見なのか?

という事が言いたくて、この記事を書いたわけです。

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